2018/10/17 23:12




「石塚が出てきた」ことにより、止まっていた時間が動き始めました。


元教え子たちは連絡を取り合い、「グループLINE」があっという間にできていました。


これには本当に感心しました。


また、保護者の方々の協力もあり、最後のクラスと再会をすることが決まるまでに、それほど時間はかかりませんでした。



いつ、どこで、どのように再会するのか。



やはり、それを決めるのはみんなで決めたいと思いました。


再会する前にコンタクトを取ってしまうのはどうかと悩みましたが、私もグループLINEに参加し、【バーチャル学級会】を開くことになりました。



第一回学級会



開始の時間が近づいてくると、6年ぶりに元教え子の存在を感じることができるんだという緊張と喜びで、おかしなテンションになってきました。


気もちを落ち着かせ、第一声は


「お久しぶりです。」にしました。


すると、間髪入れずに教え子たちからのトークが返ってきました…



( お久しぶりです!) 23:12


( お久しぶりです!) 23:12


( お久しぶりです!) 23:12


( お久しぶりです!) 23:12


( 石塚先生ー!) 23:12


( お久しぶりです!) 23:12


( お久しぶりです!) 23:12


( お久しぶりです!) 23:12


( 久しぶりです〜 ) 23:13


( お久しぶりです!) 23:13


( お久しぶりです!) 23:13


    :

    :

    :


画面の中を一気に流れてくるメッセージを眺めながら、抑えていた感情を堪えきれず、喉の奥から溢れてくる声を必死に殺しながら涙を流していました。


第一回目のこの感動が忘れられず、第二回学級会でも密かに欲しがっていた私は



20:30( 出欠を取らせて下さい )



なんて投げかけてみました。すると…


( はい!) 20:30


( はい!) 20:30


( はい!) 20:30


( あ ) 20:30


(  はい!) 20:30


( 間違えました) 20:30


( います!) 20:30


( はい!) 20:31


( はい!) 20:31


( います!) 20:31


    :

    :

    :


画面の中にみんながいる



そんなことを考えて、にやけていました…



8月11日に再会するまで、全部で4回の学級会を開きました。

 

「学校を借りたい」



そんな難題にチャレンジしようとしていた教え子たちを誇りに思い、とてもうれしく思いました。


塀の中で思い出す教え子たちは、ずっと6年生のままでした。


なので、成長を感じられたことがうれしくて、そして、なんだかさみしくて。



” 元教え子たちの気もちに応えたい " そう思いましたが、やはりそれは難しいことだと思いました。


その思いを伝え、普通の同窓会ではないことを理解してもらうため、必死に文字を打ちまくりました。


理解してほしい、気もちを伝えたいと思いが強かったからか、私が連発する言葉はなんだか怪しげな宗教の教祖のようでした。


あとで読み返すと本当に恥ずかしいです…



普通の同窓会に、普通の元担任を呼び、みんなで思い出を語り合うだけなら、こんなに話し合う必要なんかないのに…


本当に申し訳なく思いました。



全4回の学級会を終えて、塀の中で読んだ本にあった言葉を思い出しました。


” 共有している過去は、実はそれぞれ違ったもの。人と人が共有できるのは現在のみ。だから現在を共有することを怠れば、心は離れてしまう ”


6年ぶりの再会の日を大切にしようと思いました。


こんな私を受け入れてくれた元教え子たちを


もう二度と裏切ることのないように。