2018/10/21 00:56




再会の日のプログラムは、第1部が私の時間、第2部は子どもたちが近況報告をしてくれることになっていましたので、私の謝罪の言葉が終わった後、少し休憩を挟むことにしました。


さっきまであんなに粛々としていたのに、みんなそれぞれ集まって談笑しています。


小学生の頃は、休み時間になると教卓の周りに集まってきて、仕事の邪魔をたっぷりとしてくれたのに、今日は誰も近寄って来ません。


私は何となく演台のそばで暇を持て余していました…


やっと集合がかかり、第2部が始まるとほっとしました。



第2部には、私からのプレゼントを用意しておきました。



BGMです。



私の話の後ですから、せめて第2部では少しリラックスしてもらえたらと思い、思い出のある曲を編集してもっていきました。


編集しながら色んな思い出が蘇ってきて、ある意味キツい作業でしたが…


曲が流れるたびに反応してくれるのが、なんだか嬉しかったです。



でも、BGMに南中ソーランは失敗でした…



さておき


近況報告はというと…


名前、進学先、バイト先


右にならえというか、一番はじめの発表者がデフォルトになってしまうケースです。


ちょいちょい私から質問を入れましたが、スムーズに終わりました…



時間が余っていたので、司会の保護者の方が私に質問はないかと子どもたちに投げかけてくれました。


案の定、なかなか手が上がらない子どもたち


そこで、司会の保護者の方が、「では、私から」と一石を投じてくれました




「刑務所の中ではどんな作業をしていたんですか?」




何も聞かれずに変に気を使われたり、誤解されたりしている方が嫌なので、とても助かりました。


おかげさまで、その後は質問がたくさん出てきました。



「刑務所のご飯はおいしかったですか?」



「刑務所ではどんな生活をしていたんですか?」



中には答えにくいことを聞いてくる子もいました。” もう公務員じゃないんだから暴露してやろうか… ” なんて思いましたが、やめときました。


少しずつ、ずっと凝り固まっていた何かが解けてきたところですが、すでに会場の利用時間が過ぎていました。



「記念写真撮りましょう!」



笑顔を見せる教え子たちの真ん中で


ダークスーツに身を包み


なんとも情けない疲労困憊した表情で


突っ立っている私…



子どもたちとの写真を撮り終わると、列席してくださった保護者の方々が、次々と声をかけて下さいました。



「先生、お久しぶりです!」



「お疲れ様でした」



「待ってましたよ!」



「ずるーい! 私も握手して下さい!」



…本当に申し訳ありませんでした



こんな私をこんなにあたたかく、何も言わずに笑顔で受け入れて下さって、改めて申し訳ない気持ちになりました。


感慨に浸る間もなく、利用時間が過ぎていたので、そそくさと外へ…



いつの間にか雨は上がっていました。


まるで私の心の中を表しているかのようです。




……なんていったら、気持ち悪いですが



本当に、ずっと曇っていた闇が晴れた気がしました。

  


6年間ずっと曇っていた闇が



やっと晴れました。