2018/10/22 00:00



再会を果たした元6年2組一行は、コミュニティセンターの入り口で暇を持て余していました…


この収拾がつかない状況をどうしたものかと思いながら、私もとりあえずその場に佇んでいました。


「今日は本当にありがとうございました」と、早々に去っていくのもどうかと思ったり


これで再会の日を終わりにしてしまっていいのかと思ったり


かといって、私が何かを提案するのもどうかと…


そんなこんなでだらだらしていたら


夜なら都合がつくという子がいるとのことで


では、みんなでご飯を食べに行こうと


なんとなくプランに上がっていた「お食事会」が決まりました。 





「じゃ、先生、駅に18:45待ち合わせで!」





とりあえず帰宅し、スーツを脱ぐことにしました…


一応、謝罪の流れだから、襟付きのシャツにしよう







下は半ズボンでいいか…







夏だし。






待ち合わせ場所に行くと、みんな揃っていました。


ただ輪の中に飛び込んで行くのもつまらないので


いつ気づかれるか、子どもたちの周りをうろついてみたのですが




3周したのに気づいてくれませんでした…





「お店はどこなの? 何屋さん?」


「しゃぶしゃぶの食べ放題だよ」


未成年の団体の食べ放題……



嫌な予感しかしません。



食事会参加者は16名、テーブルは4つ。


「先生、どうやって分かれようか?」


「とりあえず、名前順でいいんじゃないかな?」



「「「名前順とかいって懐かしい〜〜〜!」」」



時間があったら、くじ引きやご対面方式で席決めしてもよかったのですが…



「先生! こっち座って!」



なんでしょう…


教員を辞めた私が、もう二度と言われることのない誘いの言葉に感動しました。



食べ放題は90分


ひとテーブル20分ずつ回ることにしました。


みんなもりもり食べていましたが、私は食べられませんでした。



まだまだ、当時のようにはいかなくても





子どもたちと過ごす幸せに胸がいっぱいで…





というわけではなく


ただ、慌ただしかったから…



あっという間に90分が経ってしまい


会計をして外に出ました。


案の定、外に出るとまた




収集がつかない状況に‥





しばらくの間、夏の生温い夜風にあたっていましたが





「じゃ、そろそろ解散しようか」





私が言いました。


私が口を開いたからか、私の次の言葉を待つように全員の視線が集まりました。





(なんか言わなきゃダメだなこりゃ…)





「今日はありがとうございました。みんなに伝えたいことをちゃんと伝えられたかわからないけど、こうして再会できたことを本当に感謝しています。今日はね、昔のようにいるわけにはいかないから、みんなにも気を使わせちゃって本当に申し訳ないけど、もしまた集まってくれるなら、昔のようにいられたらなと思います。今日は本当にありがとうございました」





拍手が起こるわけでもない





一本締めをすることもない





何とも半端な締めの挨拶です。





「みんなで写真撮ろうぜ!」





誰かがこの雰囲気を打破してくれようとしてくれました。





「さっき撮ったじゃん」





残念ながら打破できませんでした…




「じゃ、そろそろ解散しようか」




本当は言いたくない台詞でした。


「じゃーね」


「ばいばーい」


「また!」



今日一日何事もなかったかのように、みんな家路へ向かいました。



周りに誰もいなくなってから、ひとりでスーパーに向かい、缶ビールを一本買いました。


そして、教員時代に毎朝寄っていた駅の喫煙所で、ひとりで乾杯しました。



長い長い1日でした。



長い長い6年間でした。




オレは本当に大馬鹿野郎です。