2020/07/21 09:59



実力を評価されている俳優さんが 


自ら命を絶った。

 


側から見れば


なんの問題もなかったという。



それは見てないんだよ。  


本当の彼を。




コメントを求められた人たちは口々にこう言う。






「悩みがあるなら言ってくれたらよかったのに」







言えないんだよ。 






だから辛いんじゃん。





彼の周りにはたくさんの人がいたと思う。


それでも言えなかったんだから。 


誰も気がつかなかったんだから。


周りに人がいるからって解決できるもんじゃない。




負けたくない


心配かけたくない


いろんな思いがあって



誰にも相談できない


愚痴も吐けない


弱音も吐けない



少しずつ少しずつ


ストレスが溜まっていく。



水道から垂れる一滴一滴の水だって


コップの中に溜まっていくと


いずれ溢れる。


ゆっくりゆっくり


確実に溜まる。



風邪を引いたら病院に行けばいい。


熱が出たら病院に行けばいい。


心の病気も病院に行けばいい。



でも、症状がよくわからない心の病気もあるから


周りも気づかない


自分でもわからないこともある。



限界にきたときには


もう病んでる。



人は病んでるときには


判断力が鈍るという。



薬物に手を出したり

 

罪を犯したり


自ら命を絶ったり…



自分の行動で  


誰に迷惑をかけ


誰を裏切り


誰を傷つけ


誰を悲しませてしまうのか  


考えることができなくなる。




なんでオレばっかり…




そんなふうに思うと


自分のことしか考えられなくなる。



彼が何を抱えていたのかはわからない。


でも、すごく辛かったんだろうなと思う。



あのとき



遺書を書いて


自ら命を絶っていたら


周りはどうなっていたんだろうと思うことがある。



でも、


オレはいま


死ななくてよかったなと思う。


死を選ばなくてよかったなと思う。





たくさんのひとを傷つけ


たくさんのひとに迷惑をかけ


たくさんのひとを悲しませ


たくさんのひとを裏切っちゃったけど…






まだ死ぬわけにはいかない。


まだやれる。


まだやらなければいけないことがある。


ここで終わるわけにはいかない。


だから必死に生きる。