2020/09/01 22:17
(余裕で間に合いそうだな) 人と会う予定があったので 電車の時間を気にしながら駅へと向かっていました。 前から年配の男性がふらふら歩いてきました。 胸のポケットに手を突っ込み タバコの箱を取り出したとき 何か落としました。 横目でチラリと見て 通り過ぎようかとしましたが その落とし物は 輪ゴムで無造作に束ねられたカード類のようでした。 電車が気になっていたので 2、3歩通り過ぎたのですが 声をかけてあげることしました。 というのも...... 一日一善を心がけているから。 何かいいことをしたら 何かいいことあるかな と、動機は不純ですが… (診察券かなんかかな) カードの束を手に取ると 金色に輝くクレジットカードがありました。 「これ落としましたよ」 年配の男性に声をかけると ゆっくりと振り向いたその目は けっこう充血していて そこそこ酔っ払っているようでした。 カードを差し出すと ぷわ〜んとお酒の匂い (くっさ!) 「ありがとう、ちょっと待って」 (急いでんだよなー) おっちゃんはズボンのポケットに手を突っ込み 無造作に折り畳まれたお札の束を取り出しました。 「これ、気持ちだから」 「いやいや、いらないいらない!」 「タバコ代にしてよ」 千円札を差し出されました。 下町のおっちゃんは粋だなと思いました。 全ての人に対して優しくできるほど オレは器の大きな人間ではありませんが そんな人になりたいと思っています。 なんていいながら いいことポイントを貯めたら ポイントに応じて何かいいことあるかな♬ と、不純な動機もあることは否めません。 オレは本当に大馬鹿野郎です。